シャネルのウェディングドレス

創設者ココ・シャネル時代、繰り広げられたコレクションの中に登場しない作 品があった。一際華やかで女性が袖を通す一瞬は、一段と特別な時間であろう ウェディングドレスである。生涯を通して、多くの男性と巡りあってきた彼女 がウェディングドレスを避けた理由は幾つか考えられる。一流の男たちに愛されてきた彼女が、結婚を考えなかったことはないはずだ。なぜ、彼女はウェデ ィングドレスをコレクションに加えることを拒んだのであろうか。

彼女の生涯を振り替えると、おそらくは幾度と「結婚」を考えた時期はあった はずだ。運命のいたずらか、そういったシーズンを迎えると悲劇が起こり、彼 女を悲しみのどん底へ陥れた。彼女の生涯は、人並みの幸せとしては規格外の スケールの大きさをもっている。彼女のコレクションに加えられることのなか った、ウェディングドレスは何を意味しているのであろうか。彼女が生き抜い た生涯は、様々な生きざまを現代を生きる我々にも問いかける。